ソーラーモジュールIR検査システムのプロトタイプを開発
ソフトバンク・テクノロジー株式会社(SBT)、エナジー・ソリューションズ株式会社(ESI)、サイバートラスト株式会社(CTJ)、M-SOLUTIONS株式会社(M-SOL)の4社は協業し、ドローン&クラウド ソーラーモジュールIR検査システムのプロトタイプを開発したと発表した。
長期安定発電を阻む「ホットスポット」
太陽光発電パネルは、製造時のハンダ不良あるいは落ち葉などのゴミや汚れが付着することにより、その部分が発熱しパネルの1部が破損する現象が起こることがある。その現象は「ホットスポット」と呼ばれ、発電事業を運営する業者にとってはこれが大きな損失となる。
また経済産業省資源エネルギー庁が掲げる「PV100年構想」の中で、30年以上の長期にわたって電力供給可能な太陽光発電所を増やすことを目標としており、保守点検を義務化する方向となっている。
そこで進められているのが、赤外線カメラを使用したパネルの検査で、熱源となる「ホットスポット」の可視化により早期に発見することができる。
ソーラーパネルの交換コストと発電量低下の抑制に貢献
ESI、CTJ、SBTは、2015年より「セキュアドローン協議会」(注1)に加盟し、ドローンを利用した赤外線カメラによるソーラーモジュール検査のサービス化に向けた取り組みを行ってきた。
その後M-SOLも、2016年4月より「セキュアドローン協議会」に加盟。それによりM-SOLを加えた4社にて、各社の強みを活かしソーラーモジュール検査システムのプロトタイプの開発となった。
(注1) ドローンの安心安全なシステム操作環境とセキュアなクラウドサービスの構築を目的として設立された協議会。
クラウド上でフライトスケジュールを生成、オンラインで配布
今回のプロトタイプは、クラウド上で事前にフライトスケジュールを生成しドローンにオンラインで配布。そのスケジュールを自動航行機能により効率かつ安全に検査可能となる。
同検査システムは既に特許出願されており、サービスの提供は2016年8月の開始を予定している。これにより今後は「ホットスポット」の発見が容易になり、ソーラーパネルの交換コストを低減、また発電量の低下も抑制することができるようになる。
(画像はニュースリリースより)

ソフトバンク・テクノロジー株式会社 ニュースリリース
http://www.softbanktech.co.jp/corp/news/press/2016/035/ソフトバンク・テクノロジー株式会社
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