PCS事業を1000億円規模にし業界トップシェアを確保
東芝三菱電機産業システム株式会社(以下、TMEIC)は、同社の大容量太陽光発電システム用パワーコンディショナ(PCS)のグローバル事業を加速するために、インド・アメリカ・中国・東南アジア・ヨーロッパの海外子会社に対して、2016年3月から9月にかけて、80億円規模の資本投入を行うことを発表した。
太陽光発電市場は、地球環境負荷低減を目指した再生可能エネルギーの利用促進に加え、発電所建設コストの低下などにより、世界的にも急成長している。
こうした状況を受け、TMEICは、現在600億円規模のPCS事業を、2017年度には1000億円規模まで拡大すること目指し、今後とも業界トップの地位を堅持すべく、先行的に今回の資本投入を行うものだ。製造能力としては、現状の年間 2ギガワット弱から、2017年には年間7ギガワットまで拡大する予定。
インドでの需要増に対応する新工場を建設
今回の投資のうち、インドに対しては総投資額の半分にあたる40億円規模の投資を行う。
インドでは、2014年8月にヨーロッパのAEG社より買収したベンガルールの工場でPCSの現地生産を開始しており、その後の急激な受注増によって、現在フル操業が継続している状況である。
このことから、今回、インドでの今後のさらなる事業拡大とインド以外の市場に向けた生産基地としての活用に向けて、現工場のほぼ3倍の製造能力を有する新しい工場を、25億円をかけて建設することとしたものだ。
新工場では、太陽光発電とESS(エネルギー貯蔵システム)も設置した、次世代の「エネルギー循環型工場」とする構想であり、PCSに加えて、隣接する工場で生産される電動機と組み合わされた電動機駆動用インバータ、さらには日本製の販売を開始している無停電電源装置(UPS)の現地生産も計画している。
新工場は、2016年春に着工し、2017年夏の操業開始を見込んでいる。

東芝三菱電機産業システム株式会社(TMEIC)
https://www.tmeic.co.jp