地域復興と活性化・雇用創出を目指すことを目的
株式会社ZEデザインと株式会社ZEエナジーは3月22日、長野県下水内郡栄村と木質バイオマスガス化発電事業協力体制構築に関する覚書を締結したと発表した。
この覚書は、ZEデザインが栄村で計画する木質バイオマスガス化発電施設の開設に向け、ZEデザインとZEエナジーおよび栄村の三者が一体となり、地元の豊富な森林資源と未利用材をエネルギーとして活用することで、地域復興と活性化・雇用創出を目指すことを目的としている。
栄村は、東日本大震災の翌日に最大震度6強の地震で被災した地域であり、同地にてエネルギーの地産地消ができるとともに、災害時の非常用電源としても有用な小規模バイオマス発電所の建設に意義があることから、今回の協力体制構築に至ったという。
設計上の工夫を行うことで導入コストの大幅な削減を実現
また栄村は豪雪地帯のため、建設コストが増す懸念があったが、栄村森林組合のチップ製造工場隣接地に発電所の建設やチップヤードの最小化など、設計上の工夫を行うことで導入コストの大幅な削減を実現した。
なお、この発電所の発電規模は500kWで、年間発電量は396万kWhを見込んでいる。これは1100世帯の電気使用量に相当し、栄村の全世帯分を賄う電気量に相当する。この着工開始は2016年4月で、売電開始は2016年12月を予定する(事業期間:2016年12月~2036年11月)。
またこの事業は、間伐材等由来の木質バイオマスを利用する発電設備としてFITの認定を受けており、当面は中部電力を売電先として予定しているが、将来的にはZEパワー株式会社(ZEエナジーの子会社で小売電気事業者)を通じ、地域内の企業や自治体とともに家庭向けとしても電力を販売していく予定という。
(画像はプレスリリースより)

ZEデザイン・ZEエナジー プレスリリース
http://www.ze-energy.net/news/info/ze_design_sakae_nagano.html