混合粉末型光触媒シートを開発、1.1%の変換効率達成
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)など※ は3月10日、2種類の粉末状の光触媒と導電性材料をガラス基板に固定化した混合粉末型光触媒シートを開発、これを使用して1.1%の太陽エネルギー変換効率を達成したと発表した。
※ 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)など
NEDOのほか、人工光合成化学プロセス技術研究組合(ARPChem)、東京大学、TOTO株式会社の4者
同シートは、水中に沈めて太陽光を当てるだけで、水を分解し水素と酸素を発生させることができるもの。構造は非常にシンプルで、大面積化と低コスト化に適していて、水素を低コストで大規模に供給できる可能性があるという。
21年度末までに太陽エネルギー変換効率10%達成目指す
その上、実用化のためのプロセス開発も同時に推し進め、大量生産のできるスクリーン印刷法を用いた混合粉末型光触媒シートの塗布型化にも成功したとのこと。
なおこの研究成果は、英国科学誌「Nature Materials」のオンライン速報版(現地時間:2016年3月7日16時)にて公開されている。
今後は、実用化に向けた水素製造デバイスとモジュール構造の最適化を推進、2021年度末までに太陽エネルギー変換効率10%の達成を目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)

新エネルギー・産業技術総合開発機構 ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100533.html