産学連携プロジェクトで太陽光発電繊維を開発
住江織物株式会社は3月7日、太陽光発電繊維を含めたスマートテキスタイル※1 の開発を進めていると発表した。
※1 スマートテキスタイル
一般の繊維素材では得られない新しい機能を備えたテキスタイル素材、または既存の機能を新規の技術で得るテキスタイル素材をいう
同社は、2011年~2014年に亘り行われたNEDOのグリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発(産学連携)プロジェクト※2 に参画し、東京工業大学および信州大学とともに太陽光発電繊維を開発している。
※2 グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト
センサネットワークの導入によって環境計測やエネルギー消費の把握(見える化)や制御(最適化)を図り、低炭素社会の実現を目指したもの。
今後はオープンイノベーションを活用しながら商品化
布帛(ふはく)型太陽電池は、インテリア製品に組み込むことにより、温湿度や照度およびCO2といった室内環境を測定するセンサ電源としての活用や、またウエアラブル特性を活かして衣服や帽子等に生体情報センサとともに組み込むことで、介護や見守りといった分野での活用が期待されている。
あるいは、植物を覆う網目状の寒冷紗に用いることにより、ビニールハウス内の環境測定が可能となり、農業分野での利用も考えられるという。
同社はまた、微弱な電気信号を感知する布帛型電極を開発、筋電計測などの生体情報センサとしての活用が見込まれている。さらには、布帛が持つ通気性に密着性を加えることで、従来のセンサより不快感やストレスの軽減を図れるとし、今後はオープンイノベーションを活用しながら商品化を目指すとのこと。
(画像はニュースリリースより)

住江織物株式会社 ニュースリリース
https://suminoe.jp/files/Image/news/