研究開発段階の達成値で、これまでの世界最高記録に
パナソニック株式会社 エコソリューションズ社は3月2日、シリコン系太陽電池でのモジュール変換効率が23.8%(産業技術総合研究所評価値、開口部面積:11,562cm2)を達成したと発表した。これは、非集光型モジュールでの研究開発段階での達成値ながら、これまでの世界最高記録という。
従来のモジュール変換効率最高値は、米サンパワー社が2015年11月に記録した22.8%(推定)だったため、これを1ポイント上回り大きく記録を更新したことになる。
セル変換効率とモジュール変換効率の双方で世界最高
また同社は、同じく研究開発段階ながらセル変換効率25.6%の世界最高値を2014年4月に達成していて、シリコン系太陽電池のセル変換効率とモジュール変換効率の双方で世界最高となったことになる。
同社では、結晶シリコン基板とアモルファスシリコン膜を組み合わせた独自のヘテロ接合型太陽電池※を開発、太陽電池モジュール「HIT(R)」の生産と販売を行っている。
※ ヘテロ接合型太陽電池
結晶シリコン基板表面をアモルファスシリコン膜で覆うことにより、太陽電池に必要な接合形成を行う技術。シリコン基板表面付近に多数存在する欠陥を補償するパッシベーション性能が優れる特長がある。
今回の成果は、「HIT」の特長となる高い変換効率を達成するヘテロ接合型太陽電池セル化技術および高出力モジュール化技術をさらに進化させたとともに、太陽光をより有効活用できるバックコンタクト型セル構造を適用することで実現したとのこと。
(画像はプレスリリースより)

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社 ニュースリリース
http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/03/