屋根スペースの効率活用で、全体発電量を向上
京セラ株式会社は3月1日、国内住宅用太陽光発電システムの新製品と「RoofleX(ルーフレックス)」を、この4月から発売すると発表した。
同製品は、太陽電池セルと太陽電池パネルの変換効率を上げるとともに、7種類(業界最多)の専用パネルを組み合わせることで搭載容量を従来比で約30%UPさせたもの。限られた屋根スペースを効率活用できるため、屋根全体としての発電量を向上できるという。
セル変換効率向上は、セル内部で失われていた一部の電荷を取り出し、効率的に電気に変換できる新開発技術「ForZ(フォーズ)」(NEDOの委託・共同研究業務の成果)の採用にて実現したもの。
セル変換効率で19.8%、パネル変換効率で17.8%を実現
また、パネル出力と変換効率向上を図るため、低反射ガラスの採用で太陽光の反射を抑えた。さらに、セルとガラスの間に独自開発の特殊封止材を充填することで従来使えなかった短波長光を電気に変換し利用するするほか、セル間をつなぐ電極の幅を従来より広くすることで電気抵抗を抑え通電ロスを低減した。
この結果、こうした技術を組み合わせた新製品では、セル変換効率で19.8%(従来品比1.0ポイントUP)、パネル変換効率で17.8%(同1.2ポイントUP)を実現できた。
さらに、日本独特の屋根形状や尺寸法に合わせて、業界最多となる7種類の専用パネルを開発したことにより、セルからモジュールまで一貫生産する同社の強みを生かし、セル同士の配列間隔をミリ単位で細かく設計・製造することで、最適なモジュールサイズを実現したとしている。
なお新製品「RoofleX」は、3月2日から東京ビッグサイトで開催される「PV EXPO 2016 ~第9回[国際]太陽電池展~」に初出品する(京セラブース:東2ホール E13-46)。
(画像はプレスリリースより)

京セラ株式会社 ニュースリリース
http://www.kyocera.co.jp/news/2016/0302_rflx.html