トヨタ自の「MIRAI」と同じ燃料電池セルを搭載
株式会社豊田自動織機は2月18日、現在開発中の燃料電池(FC)フォークリフト2台を、関西国際空港の国際貨物地区にこの3月から新たに導入し、実証運用を始めると発表した。
この件では2015年2月から、既存のモデル1台にて実証運用をスタートしてきている。今回導入するFCフォークリフトは、トヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを搭載した、新開発のフォークリフト専用FCシステム搭載車両で、これにより全3台体制による実証運用へと移ることとなる。
優れた環境性能と稼働効率向上に期待
FCフォークリフトは、エンジンフォークリフトに比べて稼働時に CO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能を有している。また電動フォークリフトと比べると、燃料充填が約3分ででき、充電や電池交換なしで連続稼働が可能なことから、稼働効率を大幅に向上させることが期待されている。
なおこの実証事業は、関空が推進するスマート愛ランド構想の一つである「水素グリッドプロジェクト」の一環となり、環境省の「平成26年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の一つとしても採択されていて、アジアの空港では初めてという。
実証については、関空とともにANAやJALグループ、ガス関連会社なども協力し、各社でFCフォークリフトを運用しながらCO2削減効果や作業性の改善効果の確認を行うことになる。
そして今後は、空港島内での液化水素のインフラ整備を進めるとともに、2016年度中にFCフォークリフトの本格導入を目指すとしている(現在は数百台規模のフォークリフトが稼働中)。
(画像はプレスリリースより)

株式会社豊田自動織機 ニュースリリース
http://www.toyota-shokki.co.jp/news/2016/160218fclift/