連続計測とシミュレーションを実施
新潟県では、2014年7月に国から「海洋再生可能エネルギー実証フィールド」に選定されていた粟島浦村沖において実施していた、定点連続計測等による流況調査の結果がまとまったことを発表した。
調査は、2つの項目に分けられ、まずは定点連続計測として、粟島浦村北方海域の2ヵ所において、2015年7月8日から12月10日まで、電磁流速計を活用し、海面下4メートルの定点において、10分間隔で、流向と流速の連続計測を行った。
さらに、この結果と予測したモデル計算結果との比較を行い、実証フィールド全体の年間流況を推定し、年間流況シミュレーションとしてまとめた。
同県では、今回の調査で得られた流況データを、大学や企業等に広く情報発信することにより、「海洋再生可能エネルギー実証フィールド」の活用を促進していく。
調査結果概要
流況の特性としては、観測期間を通じて、北から北東に流れる対馬暖流の流向の影響と考えられる「海流」を確認した。
観測期間中の平均流速は毎秒0.23メートル、8月から10月にかけては速い流れとなり、最大流速は、8月に毎秒0.83メートルを計測。これを元にした年間流況シミュレーションでは、夏季は冬季よりも流速の速い安定した流れを確認している。
こうした結果から実証フィールド特性として、まず、低流速を捉えて発電できる垂直軸型水車を用いた発電装置(新潟県が開発・実証を支援)の同フィールドでの適合性を確認した。また、フルスケールでの実証前に低リスクで着手可能な、小型プロトタイプ向け実証フィールドとしての特徴を確認した。
(画像はプレスリリースより)

新潟県
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