強風下でも安全に発電を続けられる小形風力発電機
株式会社ダイキアクシスは、連結子会社の株式会社シルフィードがこの2月から『小形風力発電機(VAS-3.0)』の量産対応を始めると発表した。市場投入可能な能力・性能が得られることを確認する、フィールドテスト結果を踏まえたもの。
一般に小形風力発電機は、突風や強風により過剰回転を生ずることにより事故や故障を起こす危険性があり、風速12~14m/秒を超える場合には風車の回転を止める必要がある。
また、これを制御する必要上から、システムを付加するための製造コストが増えるほか、日本固有の風況変化に伴い発電量が安定しないなどの問題があった。
そこでシルフィードは、多くの実験を重ねることで、過剰回転の起きない独自のブレード形状を見い出し、事故や故障のリスクを低減しつつ強風下でも安全に発電を続けられる小形風力発電機の理想形に到達したという。
独立電源としての用途向けに販売
小形風力発電機(VAS-3.0)の主な特徴は、低風速域での良好な起動性と、中風速域での高いエネルギー変換効率を実現すること、また高風速域でも風車を停止せずに運転を続けられることという。
この用途として同社は、1)施設園芸農業や植物工場向け化石燃料代替エネルギーとして、2)公共建築物や施設向け災害用緊急電源として、3)離島や山岳地域等の無電源地帯向け電源として、などへの利用を挙げ、当面は系統連系による売電ではなく、独立電源としての用途向けに販売するとしている。
なお、この本体価格は350万円(税別)を予定し、オプションおよび工事費は別途としている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社ダイキアクシス プレスリリース
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