松川地熱発電所からの熱排水利用でピーマン栽培
株式会社ローソンと岩手県八幡平市は2月12日、地熱温水の熱を暖房として利用することで栽培した「八幡平ピーマン」を、同県内の一部のローソン店舗で、3月1日から発売すると発表した。
地熱発電は、環境に優しく熱を安定的に供給ができるとともに、この余熱を再利用する地熱温水利用農業も、冬季に低コストで営農ができることから、これからの新たな農業の形として注目されている。
ローソンと八幡平市は、企業組合八幡平地熱活用プロジェクトの協力のもと、同市の松川地熱発電所※から暖房用の熱水供給を受け、ピーマン栽培の実証実験を行っていたもの。
※松川地熱発電所
日本重化学工業が日本初の商業ベースの地熱発電所として1966年に運転を始め、今年稼働50周年を迎える。現在は東北電力グループの東北水力地熱が運営していて、温排水は周辺のビニールハウス等に供給され、農業用途として使われている。
「八幡平ピーマン」、岩手県の一部ローソン店舗で販売
なお使用する地熱温水利用ビニールハウスは、30年以上前に建設されたものの、生産者不足や物流コスト高などから利用されていなかった設備を改修したものという。
ローソンは今回、ピーマン約700株を栽植し、3月から6月にかけて収穫したものを「八幡平ピーマン」の商品名にて、岩手県の一部のローソン店舗とローソンストア100の一部の店舗より販売する。(収穫量は約5~7トンを予定)
なおローソンは、この実証実験結果を踏まえ、2016年末に向けローソンファーム設立を検討していくとしている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社ローソン ニュースリリース
http://www.lawson.co.jp/company/news/detail/1263768_2504.html