2015年度末には118基となる見込み
日本風力発電協会は、2015年末の風力発電累積導入実績を取りまとめて、同社のホームページで発表した。
それによると、2015年1月から12月までの1年間で、22の発電所で109基が設置されており、導入電力量は244メガワット。これまでの累積導入量は、434発電所において2,077基、電力量は3,038メガワットとなっている。
2009年度に始められたこの導入実績調査のこれまでの結果を見てみると、2009年度の148基と2010年度の148基を計上して以来、2014年度まで4年間にわたり100基以下の導入実績となっていた。これに対し、2015年度は推定値ながら118基となる見込みで、順調な増加傾向を示している。
FIT制度の見直しで、さらなる導入推進へ
2012年7月に導入されたFIT制度による20kW以上の風力発電に対する買い取り価格については、導入が進んでいないことから、2015年度も陸上は1キロワットアワー当たり22円、洋上では36円が維持されたものの、政府は、エネルギーミックスを達成するために、FIT制度の見直しが必要として、国会へ改正案を提出することが見込まれている状況だ。
現在、風力発電事業者による新規案件の開発も進んでおり、2015年末時点で、法アセスの手続き中案件の累計は、北海道と東北地方を中心に約764万キロワットまで積み上がっている。
これらが全て順調に完成すれば、エネルギーミックスで示された2030年時点の風力発電の導入水準 1,000万キロワットは、2020年代早々に達成されることが期待される。
ただし、系統への接続を巡る状況は厳しい状況となっており、系統の広域運用の実現など接続可能量の拡大につながる施策の実現が、風力発電導入拡大のための必須課題となっている。

日本風力発電協会 トピックス
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