2015年の再エネ投資は過去最高の3,293億ドルに
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)は、2015年のクリーンエネルギー(再エネ)市場調査結果を、1月14日付けで発表した
これによると、再エネへの投資は、中国、アフリカ、米国、ラテンアメリカ、インドで急増したことから、過去最高の3,293億ドルに達し、これは2014年の世界の総額3,159億ドルより4%多く、2011年の記録を3%上回ったという。
2015年の投資額については、太陽光発電量に対する設備コストの低下や欧州経済の弱まり、化石燃料価格の急落などの投資阻害要因があったにもかかわらず、この結果となった。
再エネ設備は自然電源として安く短時間で建設できる!
同社のMichael Liebreich議長は、以下のように述べている。
「(中略)太陽光と風力のコスト競争力が向上していることを示している。これは、多くの国が高い買取価格を設定するよりも、リバース・オークションによって新設分を導入する動きがさらに加速し、発電事業者が価格競争環境下に置かれることとなったためである。」
そしてまた、
「風力と太陽光発電は化石燃料への依存を減らすとともに、自然電源として安く短時間で建設できることから、先のCOP21合意を鑑みると、このトレンドは逆戻りするとは考えにくい。」
としている。
再エネ投資の大部分は大規模プロジェクト、中国がトップに
また、2015年に再エネに投資された3,293億ドルの大部分は、大規模プロジェクトのアセットファイナンスで、前年より6%多いと推測、投資内容ではウインドファーム、ソーラーファーム、バイオマスや廃棄物発電所、そして小規模水力発電などとのこと。
さらに再エネ関連投資額を国別でみると、中国が前年比17%増の1105億ドルと推測、これは断トツのトップだった。この背景に、電力需要の増加と政府の開発加速があるとしている。また第2位は米国で、前年比8%増の560億ドルだったという。
このほか、日本は継続的な太陽光発電市場の成長を背景に前年比3%増の436億ドルで、欧州は前年比18%減の585億ドルだった。
なお出力ベースでは、2015年の太陽光と風力発電の導入量は、前年を約30%上回る合計出力121GWとなり、2015年に世界で導入された全電源の合計出力の約半分を占めるとのこと。
(画像はプレスリリースより)

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス ニュースリリース
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