再エネ拡大に向け「水素製造システム」設置工事を開始
東北電力株式会社は7月19日、「水素製造システム」の設置工事を同日に始めたと発表した。
これは、再生可能エネルギー(再エネ)の更なる導入拡大に向け、水素製造に関する研究を行う一環となり、今後は基礎工事や機器の据付等を進め、平成29年3月から研究を開始する予定という。
再エネの導入拡大には、気象条件による出力変動の調整が課題となる。これまで同社では、再エネ導入拡大に向け、国の実証事業として蓄電池技術を活用した出力変動対策に取り組んできており、今回の水素製造に関する研究は、こうした蓄電池による対策と同様の効果を期待して行うものという。
太陽光発電の電気で水素を製造・貯蔵し発電する計画
この研究では、仙台市青葉区の同社研究開発センターに、新たに太陽光発電設備や水素製造装置等で構成される小規模試験用設備を設置、太陽光発電での電気で水素を製造・貯蔵し、この水素を燃料に研究開発センター向けに発電する計画としている。
同社はこれにより、出力変動の大きい電気を水素製造に使用し、吸収することで、水素製造技術が蓄電池と同様に再エネ導入拡大に伴う出力変動対策として、適用可能であることを検証するとしている。
なお、今後の工事スケジュールは、以下とのこと。
平成28年7月19日:土地造成工事開始
平成28年10月:水素製造システム搬入・据付
平成29年3月:水素研究開始(平成31年3月までを予定)

東北電力株式会社 プレスリリース
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