三菱化学と三井造船、ゼオライト膜事業で業務提携
三菱化学株式会社(MCC)と三井造船株式会社およびその子会社の三井造船マシナリー・サービス株式会社(MZM)は7月14日、液用ゼオライト分離膜(以下、ゼオライト膜)の販売と製造に関する業務提携で合意したと発表した。
ゼオライト膜の新規市場参入と拡販を目的に、MZMが製造するゼオライト膜をMCCが全量購入し、米国を中心とする世界市場で独占的に販売を行うほか、両者の技術を組み合わせた新たなプロセスの提案を行うという。
業務提携の内容は、1)MZMがA型ゼオライト膜を製造、MCCが独占的に販売するほか、MCCはA型ゼオライト膜のマーケティング、顧客開拓を行う、2)MZMの持つA型ゼオライト膜と MCCの持つCHA型ゼオライト膜を組み合わせて顧客に最適な省エネ・増産プロセスを提案していく、の2つとなる。
バイオエタノールはカーボンニュートラルでCO2排出抑制に
いま世界では、米国やブラジルを中心として、トウモロコシやサトウキビなどのバイオマスを原料とするバイオエタノールを燃料への利用が拡大しつつある。バイオエタノールは、カーボンニュートラルでCO2排出抑制につながるものと位置付けられる。
とりわけ米国では、バイオエタノールのガソリンへの添加を促進していて、米国環境保護庁は生産量倍増を計画するとともに、コーン等の可食原料由来のバイオエタノールは、温室効果ガスのライフサイクル排出量を2割削減するとしている。
またバイオエタノールの製造には、ペレット状の汎用ゼオライトを利用したPSAプロセスが用いられるが、プラントの多くは導入から10年以上経過し、その多くが設備更新の時期を迎えているという。
このため多くの生産者が、バイオエタノール増産に向けた省エネ設備導入を進めている状況から、今回の提携により販促を図る狙いがある。
(画像はプレスリリースより)

三菱化学株式会社 プレスリリース
http://www.m-kagaku.co.jp/newsreleases/pdf/