既存水力発電所の設備を更新
丸紅株式会社は、同社の100%子会社である三峰川電力株式会社が、長野県伊那市に所有している水力発電所、三峰川第一、三峰川第二発電所について、既存設備の更新工事が完了したことを受け、7月15日に竣工式を開催したことを発表した。
三峰川第二発電所は、2014年12月、三峰川第一発電所は、2016年5月1日より、既に商業運転が開始されている。
三峰川第一発電所は昭和39年、三峰川第二発電所は昭和38年に運転が開始され、長年にわたり稼働を続けていたため、今後も永続的に発電事業を行うことを目的とし、今回設備について更新工事を実施したもの。
認可出力は、三峰川第一発電所が23,100キロワット、三峰川第二発電所は10,800キロワットであり、年間発電量は、2発電所合わせて、約1億8000万キロワットを見込んでいる。これは、一般家庭約50,000世帯分の年間電力消費量に相当するものであり、発電した電気は丸紅新電力株式会社に売電する。
工事など少ない負担で済む小水力発電
三峰川電力は 1963 年から水力発電の運営を行っており、これまでに、長野県や山梨県、福島県、広島県において、合計15か所の発電所を稼働させている。
同社は、水力発電について、他の再生可能エネルギーと比較しても、運転時のCO2排出量が非常に少なく、自然のサイクルで再利用でき、発電量が安定し年間稼働率が高いエネルギーであり、さらに、海外情勢に左右されない貴重な純国産エネルギーとして、開発を推進してきた。
最近では、その中でも、小水力発電について、土木設備が小規模で済み自然環境への負荷が少ないこと、地域にある農業水路などの遊休落差を利用できること、発電所が身近に出来るため、環境意識の高まり、環境学習の機会が出来ることなどから、発電所開発に力を入れている。
今後、三峰川電力は 2020 年までに国内30か所程度の中・小水力発電所の開発を目指し、全国で環境に優しい再生可能エネルギーの創出に積極的に取り組み、地元地域に協力・貢献したい意向を示している。
(画像はプレスリリースより)

丸紅株式会社
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