パーム椰子殻からのバイオマス発電所
佐賀県唐津市は、バイオマス発電所設備の建設や運営などを行う、合同会社Innocent Biomass Power(イノセントバイオマスパワー)と、唐津市佐志字鴻ノ巣の土地を活用したバイオマス発電事業に関して、7月15日に進出協定を締結したことを発表した。
計画される発電所は、出力が25,000キロワットで、年間発電量は、約50,000世帯分の年間電力消費量に相当する、177,606,000キロワットアワーと予想されている。
燃料は、インドネシアなどから輸入されるPKS(パーム椰子殻)で、約96億円が投資され、約25名の従業員が新規雇用されることが期待されている。売電開始は、2019年6月の予定。
恵まれた自然エネルギーを活用
唐津市は、地理的に北部九州の中心地に属し、豊かな自然に恵まれた風土を有する。
その中央部は、脊振山系の裾野から松浦川や玉島川の沖積作用でできた低地部であり、地中熱や太陽光エネルギーの可能性を持っている。また、東側の天山・脊振山系の緑豊かな山地部からは、バイオマスエネルギーや小水力発電の可能性があり、西側の東松浦半島と大地が連なる土地では、陸上風力発電の可能性がある。
一方、西側海岸部は、玄界灘に面しリアス式海岸が連続した丘陵地で、陸上風力発電の可能性があり、玄界灘では、潮流・波力発電と、洋上風力発電の可能性がある。
こうしたことから、唐津市では、周辺都市の機能を利用し、豊かな自然を背景とした再生可能エネルギーや観光・研究拠点としての可能性を有しているとの考えのもと、2013年6月に、「唐津市再生可能エネルギー総合計画」が策定され、再生可能エネルギーの導入などによって、低炭素社会のまちづくり、地域経済の活性化、働く場の確保などに取り組んでいる。
(画像はプレスリリースより)

唐津市
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