年間発電量が4倍に
九州電力株式会社は、かねてより再開発工事を行っていた、鹿児島県奄美大島の名音川水力発電所が使用前自主検査を終了し、2016年6月9日に営業運転を開始したことを発表した。
名音川水力発電所は、昭和31年から58年間にわたり運転されており、主要機器が深刻な老朽化を見せている状況であったため、今回新たに再開発工事を実施したもの。
新しい発電所は、有効落差は以前と変わらず76.87メートル、最大水量は、毎秒0.138立方メートルから0.6立方メートルへと増加した。
また、最大出力が65キロワットから370キロワットへ大幅に増強され、年間発電量は50万キロワットから、一般家庭約600世帯の年間消費電力量に相当する200万キロワットに増加している。
様々な再エネ発電所を運用
九州電力では、従来の火力や原子力による発電とともに、クリーンなエネルギーである再生可能エネルギーについても、豊富な天然資源を活用して積極的に導入を推進している。
今回の名音川発電所を含む水力発電では、河川の維持用水を放水するダムでの維持流量発電やかんがい水路を利用した発電など、小規模水力の開発にも取り組んでいる。
太陽光発電では、福岡県大牟田市、長崎県大村市、長崎県佐世保市の3ヵ所に発電所を建設、運転を行っており、また地熱発電では、大分県や鹿児島県において、全国の約4割の設備量に相当する発電所があり、長年にわたり積極的な開発を推進している。
風力発電では、出力50,400キロワットの長島風力発電所を含め、6ヵ所の発電所を運転。バイオマス発電では、熊本県の苓北発電所にて、林地残材などの未利用森林資源を利用した木質バイオマス混焼発電を行っている。
(画像はプレスリリースより)

九州電力株式会社
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