日本の陸上・洋上風力発電所対象のリスク評価モデル開発
損害保険ジャパン日本興亜株式会社などは5月30日、東京大学などとこの5月に、日本の陸上・洋上風力発電所を対象としたリスク評価モデルを共同開発したと発表した。
同モデルは、自然災害や故障による損害、故障・事故時の運転停止に伴う利益損害をコンピュータシミュレーションで評価するもの。
いま風力発電事業の拡大が急速に進んでいて、日本風力発電協会では2030年の総設備容量が3,600万kW超と見込んでいて、これは2014年時点での293kWに対し10倍をはるかに超える規模となる。
日本の洋上風力発電所を対象としたものとしては世界初!
その一方で、風力発電所が抱えるリスクは定量的評価が難しく、1事故当りの損害額も上昇しているため、事業者の経営上の不安要因となっている。
また、風車の大型化・ウィンドファームの大規模化の進展により損害も大規模化する可能性が高く、損害保険会社も引受リスク管理の強化が課題となっている。
そこで両社は、東京大学の研究成果とNEDOの故障・事故データベースを使ってリスク評価モデルを開発したもので、これには両社が保有する過去の事故データ・保険引受ノウハウも活用した。日本の洋上風力発電所を対象としたものとしては、世界初という。
同社はこの活用により、事業者の適切な保険手配につなげるほか、故障・事故時の財務影響分析サービスなどの開発を目指すとしている。

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 プレスリリース
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