ラインナップの拡充で顧客ニーズの高まりに対応
株式会社日立製作所は、三菱重工業株式会社が開発した2.5メガワットの風力発電システムについて、国内陸上風力発電所向けに、日立が製造・販売・保守などを行えるライセンス契約を締結したことを発表した。
日立は、風力発電システムにおいて、風向きや風力が一定しない日本でも対応するために、風向きに対してロータが後方になる「ダウンウィンドロータ方式」を採用し、陸上風力発電所向けには2メガワット、洋上風力発電所向けには5メガワットの風力発電システムを納入してきた。
現在、国内の陸上風力発電市場では、限られた立地の中で、より大きな発電量が得られる大型の風力発電システムへのニーズが高まっており、今回、三菱重工業の2.5メガワット風力発電システムのライセンス契約でラインナップを拡充したことで、対応できるようにしたものだ。
この風力発電システムの型式は、「MWT100A/2.5」、ロータ径は100メートル、ハブの高さは80メートルとなっている。
拡大する風力発電市場
政府は2030年までに、日本の長期エネルギー需給見通しにおける再生可能エネルギーの割合を22%~24%にする目標を掲げている。
風力発電に関しては、これまで、国内の風力が不安定であり、普段の風速は弱いうえに、台風や季節風で風向きや風速が一定しないこと、また複雑な地形も影響して、電力占有率が低くなっていた。
しかし、同社のダウンウィンドロータ方式の風力発電システムなど、日本の風力状況に対応したシステムの開発や、2012年に固定価格買取制度が導入されたこともあり、発電導入量は増加、2030年には現在の290万キロワットから1000万キロワット以上に拡大すると見込まれている。
(画像はプレスリリースより)

株式会社日立製作所 ニュースリリース
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