大規模バイオマス発電所
日立造船株式会社は、2013年から建設を行っていた井が場技研常陸太田市の「宮の郷木質バイオマス発電所」を完工し、商用運転を開始したことを発表した。
この発電所は、蒸発量1時間あたり約26トンの気泡型流動床ボイラーを使用し、発電出力は5750キロワットで、年間発電量は、一般家庭約12000世帯分の消費量に相当する、3600万キロワットアワーを予想している。
未利用材の活用と地元林業関連産業の活性化を実現
林業が盛んな茨城県で課題となっていた未利用材の活用を目的とした今回のバイオマス発電事業の、もう1つの特徴として、地元の生産業者等の活性化につながる事業展開が行われていることが挙げられる。
バイオマス発電に使用される燃料は、日立造船と地元の素材生産業者等によって組織される「木質バイオマス燃料安定供給協議会」の会員事業者から、年間約85000トンの未利用原木丸太を調達。
また、同じく地元の素材生産業者とチップ製造会社による「宮の郷バイオマス有限責任事業組合」が、発電所の隣接地に建設した「宮の郷木質チップ製造工場」において、年間約63,000トンの木質チップを製造することになっている。
発電した電力は、CO2の発生しない環境に優しいものであり、施設利用分を除き全量を固定価格買取制度によって売電される。
(画像はプレスリリースより)

日立造船株式会社 ニュースリリース
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