出資持分の株式を2億円で売却
三井物産は10月28日、ブラジルで取り組んできたバイオマス製造事業から撤退すると発表した。
「ブラジル バイオ化学品事業」の持分法適用関連会社である「Santa Vitoria Acucar e Alcool Ltda社(以下SVAA社)」に出資した持ち分を米・化学品大手ダウ・ケミカルに売却する。価格は、約2億米ドルの見込み。
三井物産はブラジルにおけるバイオマス製造事業として、2011年7月にダウ・ケミカルと業務提携を締結。ダウ・ケミカルが全額出資したSVAA社の増資を引き受け、全株式のうち50%を取得した。業務提携によって三井物産が引き受けた全株式を、ダウ・ケミカルが買い戻す。
バイオマス製造からの撤退はなし
三井物産は総合商社の強みが生かせる事業として、大規模プラントの開発などを展開している。
バイオマス製造事業における総合商社の強みとて「原料調達力」、化学製品に関する「豊富な知識と実績」、ファイナンス部門との連携による「事業資金調達能力」の3つを挙げており、SVAA社での事業からは手を引くものの、バイオマス製造事業は継続するとしている。
(画像は、三井物産のホームページより)

三井物産株式会社のニュースリリース
http://www.mitsui.com/jp/ja/release.html