宇宙太陽光発電とは
みなさんは太陽光発電を宇宙で行う時代がもう間近に迫ってきていることをご存知でしょうか。急速な勢いで技術発展が進んでいる現代では、もはや地球だけでなく宇宙にまでも活動範囲を広げようとしています。
宇宙太陽光発電は、宇宙に打ち上げられた人工衛星を使い、太陽の光エネルギーを地球に伝送することでエネルギーを生み出す発電方法です。このアイディア自体は1968年から存在していて、21世紀に突入した頃から本格的に検討が進められるようになりました。
この画期的な発電方法は新たな発電方法として期待が寄せられています。その一方で、現時点では数多くの課題が残っており、実用化にいたるまではまだ時間が必要だと考えられています。今回は宇宙太陽光発電のメリット・デメリットを紹介します。
宇宙太陽光発電のメリット
メリットその1:地上よりも膨大なエネルギーを得られる
地上での発電だと、太陽光を受ける前に大気圏の影響を受けます。大気圏により、太陽光は弱まるため地上で得られるエネルギー量は少ないです。一方、宇宙太陽光発電だと宇宙で太陽の光を直接受けるため、地上で得られるよりも遥かに多いエネルギーを得られます。地上の約10倍のエネルギーを得られるといわれており、非常に効率の良い発電方法です。
メリットその2:天候の影響を受けない
宇宙には天候がありません。宇宙太陽光発電では、宇宙上にある人工衛星によってエネルギーが生み出されているため、天候に左右されることがないのです。そのため、得られるエネルギー量が予測しやすくなります。
宇宙太陽光発電のデメリット
デメリットその1:電気を送る技術が未完成
宇宙で発電できる人工衛星が完成したとしても、それを転送するシステムと地上で電気を受ける施設が未完成であっては意味がありません。宇宙で電気を生み出すだけでなく、それを地上に送り、受ける技術の完成が今後の大きな課題になります。
デメリットその2:開発コストが高い
宇宙での活動になるため、開発コストが通常よりも圧倒的に高くなってしまいます。開発費用、打ち上げ費用、地上の施設など多くの費用がかかるプロジェクトになるため、慎重な判断が必要とされます。
今後の宇宙太陽光発電
宇宙太陽光発電はとても夢がある構想です。実現すれば、私たちの生活を支える非常に重要なものになることは間違いないでしょう。ただ現実をみると実用化にはまだ遠く、数多く課題が残っています。課題を1つずつ克服し、さらなる技術発展を遂げることで計画は現実のものになるでしょう。