風車の組立から解体までをサポート
鹿島建設株式会社は、今後の増設が見込まれる洋上風力発電を建設する際の、海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」を開発。加えてこの作業台を利用した、洋上風車組立工法も併せて開発したと発表した。
同作業構台は、日本国内で洋上ウインドファーム予定地とされる、港湾区域内での建設条件を想定した構造となっている。
風力発電施設の基礎工事から風車の組立やメンテナンス、そして最終的な撤去作業まで、各用途に合わせたアタッチメントに取り換えることにより、それぞれに対応可能な仕組みとなっている。
また、今まで欧州において、洋上風力建設に使用されていた大型SEP(自己昇降式作業台船)と比べ、安価に建造できる特徴を持つ。
日本的港湾区域内の建設に合わせた海上作業構台
再生可能エネルギーが注目される中、太陽光とともに無尽蔵に有る風を利用した風力発電は、今後も一層市場規模を広げると予想されている。しかし日本では、陸上での建設に適した土地が減少しているため、代わりに洋上に目が向けられてきている。
現時点での日本国内の洋上ウインドファーム計画は、港湾区域内での計画が多く、施工環境を考えると欧州のような大型のSEPは適していない。また設置する風車の数も少ないため、高額なSEPは事業費の面からも困難な状況である。
そこで同社は、日本初となる気象条件の過酷な外洋において、洋上風力の設計施工「銚子沖洋上風力実証施設」を完成させた経験から、国内での洋上風力サイト建設条件に適した、海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」を開発するはこびとなった。
Kプラットフォーム コンボを利用した新たな工法を模索
同作業構台は、基本となる風車の組立の他、基礎施工にも対応ができるため、基礎施工と風車組立を同じ作業構台で効率的に施工するための、新たな工法の確立を目指す。
同社は、日本の気象条件や施工条件に適合した、効率的な洋上ウインドファーム建設において、新たな方式を提案。そして風車の運用からメンテナンス、さらには将来の解体作業も見据えた洋上風力発電設備のライフサイクルを、トータルに支援する体制を構築していくことを目標とする。
(画像はニュースリリースより)

鹿島建設株式会社 ニュースリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201508/19c1-j.htm鹿島建設株式会社
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