洋上風力発電の開発に利用できる情報を一元化
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は 17日、洋上風力発電の開発などに必要な情報を一元化した、新たな「洋上風況マップ」を作成すると発表。
「洋上風況マップ」は、現在行っている銚子沖と北九州市沖での洋上風況観測実証事業により得た気象や海象データを元に、風況情報や環境情報および社会環境情報など、今後計画される洋上風力発電所建設の際必要な情報を集約したもの。
このようなマップの作成は国内初の試みで、洋上風力発電事業を導入する場合の基礎情報は勿論、ファイナンスや保険などの幅広い場面で利用が期待される。
なお2015年度末を目処にデモ版を公開し、最終版は2016年度末に公開する予定。
今後期待される 洋上風力発電の大きな指針とする
今後の風力発電施設の建設は、陸上に比べ風が強くまたその風を遮るものも無い洋上の開発に大きな期待が寄せられる。
洋上という特性から多少の強風でも風に合わせて動くため、風車が壊れるリスクを低減でき、万が一破損しても陸上のように民家に被害を与えることも無いというメリットがある。
その反面陸上より建設やメンテナンスに掛かるコストが高いため、事業化を検討する際に、精度の高い風力ポテンシャルを表示したマップは欠かせないものとなる。
それと共に水深や海底地質などの環境情報、それに港湾区域や航路などの社会環境情報等、洋上発電に関する様々な情報を一元化したマップがあれば、企業としても参入に関しての検討が容易になることから、洋上風力発電に特化したマップの整備は、関係企業から強く望まれている。
(画像はニュースリリースより)

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100428.html