自然エネルギーとは
自然エネルギーとは再生可能なエネルギーのことであり、水力、太陽光、風力、地熱、バイオマスなどのいくら使用しても枯渇することのないエネルギーのことです。
水力発電
水力発電は、水の位置エネルギーを使用した古くからあった発電方式です。他の自然エネルギーと違い比較的安定して電気を供給することが出来ます。また負荷の変動にも容易に対応出来るため、ピーク負荷に対しては欠くことの出来ない発電方式です。2012年日本の発電量は836億キロワット時です。
太陽光発電
太陽光発電は、他の発電方式と違いタービンを回す必要がないため設置が容易で、最近急速に普及してきた発電方式です。ただ発電効率が悪く、電気を安定供給出来ないため、蓄電池にいったん貯めるか、他の発電方式と併用する必要があります。2012年日本の発電量は69億キロワット時です。
風力発電
風力発電は、風の運動エネルギーを羽(ブレード)によって回転する力に変換し、これを発電機に伝えて発電する仕組みになっています。
この発電方式も風がないと発電出来ないため安定供給が不可能です。ただ地理的条件によって常に風が吹いているような場所では、非常に有益な発電方式と言えます。2012年日本の発電量は48億キロワット時です。
地熱発電
地熱発電は、地下からの熱を利用してタービンを回す発電方式ですが、直接マグマの熱を利用するには深すぎるため、大規模な発電には技術的に難しいところです。2012年日本の発電量は26億キロワット時です。
バイオマス発電
バイオマス発電は、木質を燃焼させてタービンを回す方式と、有機物を発酵させアルコールに変換させてタービンを回す方式の2種類があります。ただし発電コストが割高になるため、いまひとつ普及していません。2012年日本の発電量は15億キロワット時です。
自然エネルギーの発電割合は
2012年において日本全体の発電量は、約11,000億キロワット時でした。このうち火力が約9,700億キロワット時、原子力が約160億キロワット時、そして自然エネルギー合計で1,134億キロワット時でした。これは全体の10.3%であり、水力を除くと2.7%にしかなりません。
世界の自然エネルギー
2014年世界の自然エネルギーが発電する割合は、水力を含めて約22.8%でした。この中で水力は16.6%と最も多く、次いで風力、バイオマス、太陽光の順番になっています。
国別にみると1位が中国、2位が米国、3位がドイツとなっています。ここで特筆すべきはドイツで、ドイツの水力を除いた自然エネルギーの割合は、15%にも上ります。
これからの自然エネルギー
日本が自然エネルギーに踏み出したのは、今から約40年前のオイルショック後でした。その当時政府はサンシャイン計画として太陽光を利用した企業の研究開発費を援助し、ムーンライト計画として省エネルギー機器の導入に援助してきました。
そして当時から研究されていた燃料電池が、40年後やっと日の目をみました。
日本は海に囲まれています。先日、地方の新聞に潜水艦の様な、潮力発電の装置を沈める記事が載っている。これからの研究を期待したい。