国内で唯一銅およびニッケルを回収することに成功
2017年7月13日、住友金属鉱山株式会社は、熱処理等で予め無害化された使用済みのリチウムイオン二次電池、またはリチウムイオン二次電池の製造過程で発生する中間物から、含有される銅およびニッケルを回収し、これらを再資源化することを日本で初めて実用化したと発表した。
リチウムイオン二次電池の有価金属含有量は、ニッケル水素電池に較べて低いため、再資源化の採算性が悪く、有価物を経済的に回収することが困難であった。
リチウムイオン二次電池が再資源化されれば、国内で持続可能な循環型社会の形成がさらに推進されるとともに、世界的な資源循環が推進強化されると期待される。
再資源化の流れ
同社は東予工場(愛媛県西条市)での乾式銅製錬工程とニッケル工場(愛媛県新居浜市)での湿式ニッケル製錬工程を組み合わせ、原料中の不純物濃度を的確に管理して、銅を電気銅として回収し、ニッケルを硫酸ニッケルとして回収することに成功した。
さらに、回収された硫酸ニッケルは、磯浦工場(愛媛県新居浜市)でリチウムイオン二次電池の正極材料に加工され、廃リチウムイオン二次電池からの再資源化を実現した。
(画像はプレスリリースより)

住友金属鉱山 ニュースリリース
http://www.smm.co.jp/