研究成果は「第12回バイオマス科学会議」にて発表予定
東京都世田谷区の東京都市大学では、工学部エネルギー化学科、高津淑人(こうづ まさと)准教授が、製造装置のコンパクト化を推進する、『連続的生産法』を開発したと発表した。
今回の成果に関しては、2017年1月19日に開催される「第12回バイオマス科学会議」にて発表する予定となっている。
軽油代替燃料として注目されるバイオディーゼル
再生可能エネルギーの一つとしても注目されるバイオディーゼルは、植物を原料としている事から環境負担の低減に貢献し、また既存の車両を利用出来る事から軽油代替燃料として既に利用が始まっている。
このバイオディーゼルの普及を目指した今回の生産方法では、飲食店や食品加工場から毎日大量に排出される廃食油を原料とし、流通型としてその廃食油を連続で装置に供給する事で、従来型の回分型生産法と比較しても、効率的に生産が可能となっている。
今回開発された高津准教授の『連続的生産法』と、既に発表されている有害廃液を副生しない「石灰石」の触媒利用で、「経済的合理性」「有害廃液副生」というバイオディーゼルの普及に関する阻害要因が解消される事となる。
「Tokyo-都市油田」の創世が東京オリンピックの象徴に
今回の研究成果では、東京で毎日排出される廃食油が、大規模な油田と捉えられる事になる。そこでこの技術を活用し広く事業化が行われれば、「Tokyo-都市油田」が現実的に可能となる。
このような資源の有効活用と温暖化抑止が見込めるバイオディーゼルの普及と「Tokyo-都市油田」の創世は、2020年開催の、地球環境との共生を掲げる東京オリンピックにおいては、象徴的な取り組みとして意義の有る活動と言えるだろう。
(画像はプレスリリースより)

東京都市大学 ニュースリリース
http://www.tcu.ac.jp/東京都市大学
http://www.tcu.ac.jp/