スロベニアにおけるスマートグリッド スマートコミュニティ事業
2016年11月25日、株式会社日立製作所(以下、日立)と、スロベニア共和国(以下、スロベニア)における唯一の国営送電事業者であるELES, d.o.o.(以下、ELES)は、このたび、スロベニアにおけるスマートグリッド スマートコミュニティ事業を共同で推進することに合意したと発表した。
同事業は、国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構(以下、NEDO)がELESと行う「スロベニア共和国におけるクラウド型統合配電管理システム構築に関する実証事業」の委託先として、日立が選定され、その事業を推進するためである。
日立とELESは、2016年11月からの3年間、中小規模の配電会社向けに同システムを構築し、サービス型ビジネスを推進するとともに、今後、欧州地域への展開を検討していく。
また、株式会社みずほ銀行(以下、みずほ銀行)は、NEDOから同事業のビジネスモデル実証の委託先として選定されており、連携して進めていく。
スロベニアにおける、配電系統の管理技術
スロベニアでは、2020年までに最終エネルギー消費量の25%を再生可能エネルギーとする導入目標と、エネルギー効率を20%改善する省エネルギー目標を掲げている。
また、同国は地球温暖化対策の「パリ協定」を批准しており、再生可能エネルギーが大量に導入されることが想定され、より高度な配電系統の管理技術が求められている。
さらに、同国は電力需要が増加しているが、配電会社の設備は老朽化が進みつつあり、設備更新に向けた投資費用の増加が予想されている。
配電会社の高品質な電力提供に寄与
同事業は、日本の配電管理システムにおける電圧調整機能や事故復旧機能などの高度な配電管理技術とICTを活用し、中小規模が多い配電会社の設備投資費用を抑える。
さらに、配電網の電圧や電流などを可視化する機能、事故復旧機能、電圧調整機能により停電時間の短縮を図り、配電会社の高品質な電力提供に寄与する。
(画像はプレスリリースより)

日立 ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/11/1125.html