米カリフォルニア州北部都市圏で、電気自動車(EV)の行動範囲拡大を目的とした実証事業
2016年11月15日、NEDOは日産自動車(株)、Nissan North America, Inc.および兼松(株)とともに、カリフォルニア州政府とEV充電事業者「EVgo」の協力の下、米カリフォルニア州北部都市圏で電気自動車(EV)の行動範囲拡大を目的とした実証事業「DRIVE the ARC」を11月14日から開始したこを発表した。
同実証事業では、都市間を繋ぐ充電インフラの導入が十分でない幹線道路沿いの20カ所以上に50基の急速充電器を設置し、誘導サービスシステム等を構築・提供することでEVの行動範囲拡大に取り組む。
EVユーザーの行動変化を分析することにより、都市間に設置する急速充電器や誘導サービスシステム等が持つEV行動範囲拡大への有効性の実証、およびEV普及・利用拡大モデルの確立を目指す。
米国は早くからEVに注目し、様々な取り組みを実施
同実証事業の背景には、米国が早くからEVに注目し、様々な取り組みを実施していることがある。
特にカリフォルニア州は、2025年までに150万台のZero Emission Vehicle (ZEV)普及を目標に掲げ、州内で一定台数以上の自動車を販売するメーカーに、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車等の販売を義務付けるZEV規制や、EV購入者は優先レーンの通行許可が得られる優遇措置を充実させ、販売台数が最も多い州となっている。
しかしながら、EVの利用は主に通勤や買い物など近距離移動に限られ、行動範囲は充電インフラが比較的整備されている都市内に集中している。大きな理由として、航続距離の制約というEV特有の心理的不安があるといわれている。
同実証成果が他の地域へ適用され、世界各地のEV行動範囲が広がることで、EV市場のさらなる拡大が期待される。
(画像はプレスリリースより)

NEDO ニュースリソース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100671.html