秋田県大仙市での木質バイオマス発電事業を検討開始
株式会社タケエイは11月17日、秋田県大仙市での木質バイオマス発電事業立ち上げについて、具体的に検討を始めることを決めたと発表した。
同社は、将来的な経営の安定性確保と多角化を企図し、廃棄物のリサイクル事業と並ぶ新たな柱として、再生可能エネルギーに関する発電事業に積極的に取り組んでいて、既に東北地方での木質バイオマス発電会社3社での事業化を始めている。
昨年12月からは株式会社津軽バイオマスエナジー(青森県平川市)による売電を開始し、2017年2月には株式会社花巻バイオマスエナジー(岩手県花巻市)の売電開始を予定するほか、2019年予定にて、株式会社田村バイオマスエナジー(福島県田村市)の売電開始を目指して手続き中という。
今回検討中の秋田県大仙市での木質バイオマス発電は、東北地方で4例目のプロジェクトとなり、2018年開業予定の株式会社横須賀バイオマスエナジー(神奈川県横須賀市)と合わせると国内5例目になる。
対象エリアは林業が盛んで未利用木材等の発生多い
秋田県でのスギ人工林は、民・国有林とも全国第1位の資源量を有する一方、同県は「木材利用促進条例」を制定、木材の優先利用を促進していて、県内だけでなく首都圏等での販路拡大や、未利用間伐材等による木質バイオマス発電の利用など、林業・木材産業の振興と県経済の活性化を推進している。
今回の対象エリアは林業が盛んで、これらの豊富な資源を生かした木材生産高も多く、バイオマス発電の燃料として注目されている未利用木材・一般木質材・製材端材等でも、かなりの発生が見込まれ、エネルギー源としての活用が期待できるとのこと。
こうした背景から同社では、秋田県大仙市にて、東北地方での森林バイオマス発電スキームで得たノウハウを活用、木質資源の有効利用に繋がるバイオマス発電の本格参入を具体的に検討することとしたという。
なお、本件木質バイオマス発電の燃料は、未利用の木質資源を地元林業事業者が分別集積した後、燃料用チップに加工・製造し利用する予定で、地元との連携により生木全てを無駄なく使い切る方針とのこと。
【検討中の発電施設概要】
運転時間:24時間/日
年間運転日数 330日/年(予定)
発電量:7,000kW程度
(一般家庭 約15,000世帯の年間消費電力量に相当)
売電開始:2019年頃の予定

株式会社タケエイ プレスリリース
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