『ゼロ・エネルギー・ビル』のモデルとしてZEB改修
東急建設株式会社は10月21日、同社が提案する『ゼロ・エネルギー・ビル』のモデルとして、技術研究所オフィス棟(神奈川県相模原市)のZEB改修に取り組んでいると発表した。
改修するオフィス棟は1992年に竣工し、築24年を経過した地下1階、地上5階、延床面積約3,000m2の建物となる。改修は建物を使用しながらの工事で、2016年8月から開始しており、2017年度に完了する予定という。
壁面太陽光発電・蓄電システムと燃料電池システムを導入
これまで同研究所では、2011年度に導入したBEMSによりエネルギー消費量を見える化し、運用による省エネルギーを図ってきた。
また、同時期に省エネと快適性を両立する独自開発の空調・照明制御技術を執務室の一部に導入し、その効果を実証してきた(RECOffice)。
今回のZEB改修では、これらの知見を踏まえ改良した独自技術を導入するほか、建築的および設備的な省エネ技術を導入する予定で、さらに太陽光発電や今後の水素社会を見据えた水素利用技術などの創エネ・蓄エネ技術を導入する予定としている。
特に創エネについては、壁面太陽光発電と蓄電システムおよび燃料電池システムを対象としている。
改修後のオフィス棟は『ZEB体現化モデルとして見せる化』
また改修後のオフィス棟は、運用段階での技術の検証や建物性能を評価する場として利用していくと同時に、同社の『ZEB体現化モデルとして見せる化』し、新築のみならず既存建築を使用しながら改修するZEB改修提案にも活用していく考えとのこと。
そして、オフィス棟の一次エネルギー削減率は、暫定目標として2016年度は一般的なオフィスビルより約68%削減を目指すほか、2017年度にはIoT技術導入も視野に入れ82%以上の削減を設定、既存建物のZEB改修としては国内トップレベルの削減率を目指すという。
なお、本改修工事の一部は、「平成28年度ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」(一般社団法人環境共創イニシアチブ)に採択されている。
(画像はプレスリリースより)

東急建設株式会社 プレスリリース
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