バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果等検証事業
環境省は9月15日、「平成28年度バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業」の公募を行い、審査の結果、2件を採択することにしたと発表した。
環境省では、金属・ガラス製品の代替等によりエネルギー起源CO2の削減が期待できるバイオマスプラスチックについて、早期社会実装を推進している。
この事業では、エネルギー起源CO2削減に資すると想定されるバイオマスプラスチックの用途を抽出し、当該用途におけるCO2削減効果や信頼性を検証する。
また、バイオマスプラスチック導入に当たってのコスト面、調達面、規制面等における課題を抽出し、その対策を検討することにより、バイオマスプラスチックの活用を促進するとしている。
芳香族系超高耐熱バイオマスプラスチックによる案件など
同省は、この公募を平成28年7月7日から7月28日まで行ったところ7件の応募があり、外部専門家からなる審査委員会にて審査を行った結果、別紙(下記リンク)の2件を採択したとのこと。
この一つは、北陸先端科学技術大学院大学と筑波大学による「芳香族系超高耐熱バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業」で、この事業期間は3年となる。
事業目的は、4-アミノ桂皮産を原料とした芳香族系超高耐熱バイオマスプラスチックにより、摂氏300度程度以上の耐熱性が求められる自動車金属部材等を代替することで、軽量化によるエネルギー起源CO2削減を図ることという。
二つ目は、株式会社藤井基礎設計事務所などによる「自動車の軽量化を目指したリグノフェノール部品の開発・実証」で、木材から分離・化学変換されたリグノフェノールをポリカーボネート、フェノール樹脂等に混練し、これらの難燃性や寸法安定性等を向上させるものとのこと。同様に事業期間は3年となる。

環境省 プレスリリース
https://www.env.go.jp/press/102993.html(別紙)平成28年度バイオマスプラスチックの二酸化炭素削減効果及び信頼性等検証事業 採択案件
https://www.env.go.jp/press/files/jp/103753.pdf