産総研向け屋外設置型水素発生装置を受注
日立造船株式会社(Hitz)は9月15日、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)向けに固体高分子型水電解水素発生装置「ハイドロスプリング」(5Nm3/h)を、一般競争入札にて受注したと発表した。
これは、産総研と清水建設株式会社が、再生可能エネルギー(再エネ)の余剰電力を水素に変換して貯蔵し、必要な時に水素を利用できるエネルギーシステムの研究開発を始めていて、屋外設置型の水素発生装置の設計・製造・試運転等に関して同社が受注したもの。
再エネは気象や自然条件により出力が常時変動するが、「ハイドロスプリング」は再エネ出力に追従して水素を製造することができ、換気機能を備えた12フィートのコンテナ内部に機器を構成することで屋外設置を可能としている。
高い安全性を保ちつつ高純度の水素を製造
同装置の特徴は、電気と水だけで、オンサイト/オンタイムで水素を製造、ボンベの運搬・保管・交換が不要といった高い安全性と利便性を持つとしている。
また、固体高分子型電解槽採用により高効率に水素を製造でき、風力発電や太陽光発電等の再エネの急激な電力負荷変動への追従性もあるといい、結果として製造される水素は99.999%以上と高純度で、露点(大気圧換算)が摂氏-50度~-70度のものになるとのこと。
なお同装置は、2017年1月納期にて産総研の福島再生可能エネルギー研究所に設置され、太陽光および風力発電による電力で水を電気分解することにより水素を発生させることになる。
(画像はプレスリリースより)

日立造船株式会社 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2016/09/