最大発電効率は53%に達する
精密機械・産業機械等を製造する日立造船は9月5日、業務・産業用固体酸化物形燃料電池発電装置(以下、SOFC)の実証機で、発電効率50%以上を達成したと発表した。
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業により、SOFCの製品化と事業化に取り組む同社は、大阪市大正区の同社築港工場において、20kW級の実証機で実証実験を行った。その結果、連続運転において平均発電効率が50%を超え、最大発電効率が53%に達した。
2017年度めどに、SOFCの市場投入を目指す
固体酸化物形燃料電池とは、高温の固体電解質を用いた燃料電池で、一般的には全てセラミックスで構成されている。
SOFCは、燃料を直接電気に変換できることから、発電効率が高い上に省エネ効果が高いこと、また、発電時に大きな騒音や振動が発生せず、水素による発電時にはCO2が発生しないことから、環境に優しいことがメリットだ。さらに、停電時の電源としても使用可能である。
グリーンエネルギーの積極的な普及を推進する同社は、使用電力が数十kW程度の食品スーパー、オフィスビル等を対象として、2017年度をめどにSOFCの市場投入を目標としている。

日立造船(プレスリリース)
http://www.hitachizosen.co.jp/news/固体酸化物形燃料電池(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/