2018年9月頃完成、引渡し
7月26日、五洋建設株式会社はSEP型多目的起重機船の建造決定を発表した。7月27日に造船契約を締結し、2018年9月頃完成、引渡しとなる。
条件の厳しい海域でも安定作業
世界のSEP型洋上風力発電施設設置船の7割以上を手掛けるGustoMSC社(オランダ)が基本設計を行い、ジャパン マリンユナイテッド株式会社(日本)が建造。
ヨーロッパで石油プラットフォームや着床式洋上風力発電施設の設置に使用されている大型SEP船の技術ノウハウと、日本の自然条件や施工条件に対応できる連続式の新型ジャッキを導入する。
今回建造するSEP型多目的起重機船により、外洋における土木工事や洋上風力発電施設の設置工事など気象・海象条件の厳しい海域でも安定してクレーン作業を行うことができるとのこと。
工期短縮を実現
800t吊全旋回式起重機船にSEP機能を付加。ダイナミックポジショニングシステム(DPS)により船体の位置保持が可能で、ジャッキアップ時の位置決め時間を短縮させた。
気象・海象条件の厳しい海域であっても波浪の影響を軽減させ、安全性、稼働率、施工精度の高いクレーン作業が可能。800t吊全旋回式クレーンが搭載されており、大型海洋構造物の設置作業や、5~6MWクラスの風車設置、風車基礎の施工を実現させた。
長尺レグを使用することにより、水深50m程度での作業もできる。近海仕様かつ浅喫水設計であり、充分な居住スペースと緊急時の人員輸送のためのヘリデッキを備えており、遠隔地での作業と長期滞在が可能。
同社の自航式多目的起重機船「CP-5001」を併用することにより運搬、設置などの一連の建設作業を効率的に行うことができ、工期短縮となるとのこと。

五洋建設株式会社プレスリリース
http://www.penta-ocean.co.jp/news/2016/160726.html