プロトタイプ「波力発電方式実証機GPI」の1号機を完成
Wave Energy Technology(ウェーブ エナジー テクノロジー)株式会社は5月18日、プロトタイプの「波力発電方式実証機GPI」の1号機を完成させ、実証機のテストを行う、と発表した。
世界初の波力発電設備の発電コストは1kWhあたり5~7円
Wave Energy Technology社は、世界初の商用の浮遊型波力発電設備を開発し、そのプロトタイプである波力発電方式実証機GPI(Green Power Island)の1号機を完成させた。
GPIの1号機は、直径1.4m、全高13.9m、重量6.8トンの筐体で、フロート数は1個、フロート直径1.2m、フロート重量500kgである。最小波高80cmで、発電出力10kWである。
GPIは、海洋の波動エネルギーで内蔵するフロートを上下運動させ、これを回転運動に変換して発電機を駆動し、発電するものである。
沿岸より1km以上離れた海洋上に浮遊させるが、陸上や船上などからGPSで位置制御を行い、天候や波の状況に応じて浮遊位置を移動させることが可能である。
津波や台風などを想定した低重心設計を採用したことから、安定した浮力を得ることができる。アンカーなどで設備を固定しないため、海洋破壊、海洋汚染、景観破壊の心配がなく、安全性や安定性を確保した。
GPIは、1年中安定した電力供給が可能である。波高60cmで発電するため、発電コストは1kWhあたり5~7円とコスト面でも実用化レベルに達した、とのこと。
2020年までに国内外で約800機を稼働
Wave Energy Technology社は、今後の事業展開として、国内外の特許を取得し、ロイヤルティ収入を中心としたビジネスモデルを構築する。
製造するGPIは、1,200kWの発電能力をもつ直径14mタイプと、5,000kWの発電能力をもつ直径32mタイプの2タイプの予定である。
2020年までに国内販売と海外との契約で、直径32mのGPI換算で約800機の稼働を見込むとのこと。
(画像はWave Energy Technology 株式会社のHPより)

Wave Energy Technology 株式会社のニュースリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/128263Wave Energy Technology 株式会社のホームページ
http://www.we-tech.jp/index.html