地上設置型太陽光発電システムの耐風圧性能試験を開始
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と太陽光発電協会、奥地建産株式会社の3者は4月26日、大阪府松原市にある奥地建産の本社工場に世界最大規模の水平型動風圧試験装置を導入し、耐風圧性能の実証試験を同日に開始すると発表した。
固定価格買取制度の支援により、太陽光発電システムの導入は増えているが、構造設計上で安全面での問題が指摘されている。一方、安全面だけを強調すると経済的に成り立たなくなる側面がある。
3者はこれまで、自然災害や経年劣化に対し、同システムの安全性と経済性を確保する評価・設計手法を確立するべく、構造安全性の課題に関する調査・研究・実証試験を行ってきている。
世界最大規模の水平型動風圧試験装置を導入し性能確認
今回の実証試験では、世界最大規模の水平型動風圧試験装置の導入により、実際の太陽電池とその支持架台を対象とした耐風圧性能を調べ、台風等の強風に対する構造安全性を確認することとしている。
この実証試験では、太陽光発電システム用架台の性能と信頼性の検証を行い、得られた知見をもとに、安全性と経済性を高めた地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドラインについて、2019年2月末までに策定を目指すこととしている。
なお同試験装置の特徴は、大きな有効寸法により被試験体として実機を設置することが可能なほか、太陽光発電システムのモジュールや架台を破壊できるまでの加圧能力を有していて、実際の台風などの強風時を超える条件で試験を行うことができるとのこと。
(画像はプレスリリースより)

NEDO プレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100757.html