欧米と比較した日本の課題
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は、「風力発電の低コスト化技術に関する検討」を行う事業者を公募している。
風力発電は、他の再生可能エネルギーと比較して発電コストが低く、世界においては大幅な導入拡大が進んでいるが、一方、日本では、厳しい自然環境条件やウインドファームあたりの導入規模が小さいことにより、風車本体に係る費用や、施工コスト及びメンテナンス等に係る費用が欧州と比べて高いことが指摘されている。
今回の事業では、風力発電において先行している欧米と我が国の技術の差について明確にし、今後の技術開発の方向性を示すことを目的として、国内外に現存する技術や今後の方向性について、文献やヒアリングによる調査を行い、有識者からなる技術検討委員会の意見を反映した技術開発計画案を策定するものである。
様々な問題の調査研究と方策案作成
具体的な事業内容としては、まず、「我が国の環境条件に適した風車の開発について」、「ウインドファームにおける発電量向上のための運用高度化について」、「風車のダウンタイム及び運転維持コスト低減について」など、風車性能の向上及び発電コスト低減に資する技術の検討についての調査研究を行う。
次に、「着床式洋上風力発電の低コスト化に必要なシステム設計、施工、運転維持管理等について」、「その他、欧州での取り組みを我が国に適用する場合の課題について」など、我が国に適した洋上風力発電の低コスト化に資する技術の検討についての調査研究を行う。
そして、この調査研究結果を元に、技術的及び社会的課題を抽出したうえで、有識者からなる技術検討委員会を開催し、最終的にその意見を反映した技術開発計画案を策定する。
次に挙げる事項に関する現存する技術や今後の方向性について、文献やヒアリングによる調査を行い、技術的及び社会的課題を抽出したうえで、その具体化に向けた方策案を作成することとなる。
事業期間は、NEDOが指定する日から平成29年8月31日までとなっている。
(画像は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構より)

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
http://www.nedo.go.jp/koubo/FF2_100193.html