日本企業初、海外ダム再開発事業で仮締切工法を実施へ
2017年04月13日、日立造船株式会社(以下、日立造船)は、株式会社安藤・間(以下、安藤ハザマ)より、ラオス国「ナムグム第一水力発電所拡張事業」(以下、同事業)における水門・鉄管工事(以下、同工事)を受注したと発表した。
同事業は、首都ビエンチャンの北方約65kmに位置する既設のナムグム第一水力発電所において、発電ユニットを1基増設することにより、ビエンチャン首都圏のピーク電力需要への対応能力強化を図るもの。
同工事で適用する仮締め切り工法は、日本企業にとって海外でのダム再開発工事向けは初めての実施だ。
受注の概要
同事業は、日本国政府ODA(政府開発援助)の有償資金協力で実施し、安藤ハザマが全体施工を行い、既設ダムの堤体に穿孔(せんこう)を行う施工方法を採用する予定だ。
同施工方法は、鋼製の仮締切設備を設置することにより既設ダムの運転を止めずに工事を行うもので、日立造船は同工事で設置される仮締切設備、水門・鉄管の製作および現地での据付工事を請負う。納期は2020年4月。
なお、ナムグム第一水力発電所は、日本国が1960年代から無償資金協力、円借款を通じて建設を支援してきた。
同発電所は、70億立方メートルの巨大な貯水池を有し、一年を通して流入量が安定しているため、乾季における首都のピーク需要に応じた電源として期待されている。また、既設ダムは、間組(現 安藤ハザマ)が1971年12月に竣工している。
(画像は日立造船公式ホームページより)

日立造船 ニュースリリース
https://www.hitachizosen.co.jp/release/2017/04/002547.html