欧州最大規模の蓄電システムの利用
2017年4月7日、三菱商事株式会社(以下、三菱商事)は、オランダ公営の総合エネルギー事業会社であるEneco(エネコ)社と折半出資で設立したEnspireME(エンスパイア ミー)社を通じて、大規模蓄電システム(以下、同蓄電システム)を利用したサービスを開始すると発表した。
EnspireME社は、ドイツ北部シュレスビヒ・ホルシュタイン州ヤルデルント地区に蓄電システムを設置し、2017年末に完工する予定。
同蓄電システムの蓄電可能な容量は約5万kWで、一カ所に設置される蓄電システムとしては欧州で最大規模だ。
なお、Eneco社は、1995年に設立され、本社所在地はオランダ ロッテルダムで、電力・ガス・熱併給の総合エネルギー事業を展開している。
また、三菱商事は、1954年の設立で、地球環境・インフラ事業、新産業金融事業、エネルギー事業、金属、機械、化学品、生活産業の7グループ体制で、多角的なビジネスを展開している。
欧州における再生可能エネルギーの積極的な導入促進策
欧州の系統運用者は、不意の電源喪失や大規模停電等に備えるために、市場取引を活用して、一定の予備電力を確保している。
同蓄電システムは、予備電力市場向けサービスや、再生可能エネルギー発電事業者向けの出力調整サービスなどをドイツや周辺諸国に提供することを目指す。
さらに、三菱商事とEneco社は、Enecoとの洋上風力発電分野における長期的な戦略提携をしており、両社が共同で運営する洋上風力発電所にも同蓄電システムを活用し、事業価値の向上を図る。
(画像はプレスリリースより)

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