日本の気候に適する安全性を目指してJISを改正
経済産業省は1月20日、風力発電システムの設計等に関するJISについて、複雑な地形や台風などといった日本の厳しい風特性に対する安全性等を盛り込むよう改正したと発表した。
最近は、再生可能エネルギーへの期待の高まりを受け、風力発電システムも日本各地で設置が進められているが、台風や地震等に起因する事故が発生していて、より安全で快適な風力発電システムが求められていた。
日本の厳しい風特性に対する安全性規定盛込みなど改正
このため、これまでIEC規格※1 に準拠して制定していた風力発電システムの設計要件に関するJIS C1400-1を改正、日本の厳しい風特性に対する安全性を盛込んだもの。そして、同改正を国際規格にも反映するため、IECに対して提案を行っているという。
※1 IEC規格:
国際電気標準会議 (International ElectrotechnicaCommission:IEC)が制定する国際規格
改正の主なポイントは、1)日本の厳しい環境を考慮した風車のクラスを設定し風速や乱流カテゴリ値を設定、2)安全性向上のため、場合毎に適用すべき荷重の部分安全率を明確化、3)風力発電システムの設置場所の地形評価で、評価手順の明確化と複雑度指標を定義、となる。
また騒音測定方法を規定するJIS C1400-11も、対応するIEC規格の最新版に一致するよう改正したとし、主な改正ポイントは、1)適用風速範囲を、これまでの整数風速6m/s~10m/sから全ての風速に拡大、2)騒音測定に必要な風速の求め方を変更、3)風車停止時の騒音を測定する風速算出方法の明確化、とのこと。
(画像はプレスリリースより)

経済産業省 プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/2016/01/20170120001/発表資料(風力発電システムの設計等に関するJIS改正)
http://www.meti.go.jp/press/2016/01/20170120001/