自動化・低騒音化した高性能ボーリングマシン「ソニックNEO」を開発
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は6月27日、NEDO事業の成果をもとに、株式会社東亜利根ボーリングが地中熱利用システム導入時に必要な掘削機を改良し、自動化・低騒音化した高性能ボーリングマシン「ソニックNEO」を開発した、と発表した。
遠隔操作の自動化技術と大幅な低騒音化技術により導入コストを低減
再生可能エネルギー利用には、電力利用だけでなく、地中熱・太陽熱・雪氷熱などの熱利用も重要である。しかし、熱利用においては、開発の際の導入コストや運用コストが高いことが問題であった。
NEDOは、「再生可能エネルギー熱利用技術開発」において熱利用の普及拡大を目指し、トータルシステムの高効率化・規格化・評価技術の高精度化に取り組み、コストダウンを図った。
地中熱利用においては、掘削作業における遠隔操作を導入した自動化技術を開発。掘削作業人員の削減が可能となり、作業の安全・安心を確保し、掘削コストの低減を実現した。
また、掘削作業における低騒音化技術を開発。従来の掘削機に比べ、エンジン騒音で11dB、掘削騒音で10dBと大幅な低騒音化を実現した。
この結果、特に騒音対策が必須の都市部において、掘削能力が2倍程度まで向上し、国土交通省より超低騒音型建設機械に指定される予定、とのこと。
東亜利根ボーリングは、これらNEDO事業の成果をもとに、地中熱利用システム開発に必要な掘削機の自動化・低騒音化技術を搭載した高性能ボーリングマシン「ソニックNEO」を開発した。地中熱利用システムの導入コスト低減に大きく貢献する、という。
開発した高性能ボーリングマシン「ソニックNEO」を、2017年7月に商品化する予定とのこと。
熟練技術者と同等の自動掘削技術を目指す
東亜利根ボーリングは、産学連携によりアンサンブル機械学習による自動掘削技術の開発を推進し、さらなる掘削の自動化を目指している。
自動掘削技術が、熟練技術者と同等の結果になった時点で、新たなボーリングマシンを商品化する予定とのこと。
(画像はプレスリリースより)

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100787.html