可能性調査や風況調査費用
高知県は、出力20キロワット未満の小型風力発電を計画する事業者に対し、事業化に向けた可能性調査等に係る費用を補助することとし、その事業者を公募している。
これは、高知県新エネルギービジョンの実現に向け、小形風力発電の事業化に向けた取り組みを支援することにより新エネルギーのさらなる導入を促進し、地域経済に生かすことを目的に、補助対象事業に要する経費について補助金を交付するもの。
4月20日から5月22日まで第1次募集を行ったところ応募者がなかったため、今回第2次募集を行った。
補助対象事業となるのは、小型風力発電事業を実施するために可能性調査・風況調査などの各種調査業務および事業計画の策定などで、機器・設備費、委託費、外部専門家受入経費、事務費となる。
電力系統接続の制約を受けにくい小型風力発電
高知県における再生可能性エネルギーの導入については、電力系統への接続に関しての課題がある。
それは、送電網の脆弱性により、電力系統への接続が制約される地域が増加しており、新たに接続する太陽光発電は、需給バランスによって無制限・無補償の出力制限がなされることとなること、また、大規模風力発電は、風況敵地の多くが系統接続制約地域内にあるため、事業化が困難であることである。
こうした状況から、系統接続の制約を受けにくい、小型風力発電の導入を推進していく方針となった。
しかし、小型風力発電では、風況調査など事業採算性を判断するための十分な調査や検討を行うのは、費用が多くかかること、さらに、自然環境や生活環境への影響が懸念されることから、今回の補助金が計画された。
高知県では、こうした小型風力発電の導入を推進することで、県内事業者による風力発電事業化、県内事業者による施工・保守管理などの実施、県内事業者の製造機器の活用などを期待している。
(画像は高知県ホームページより)

高知県
http://www.pref.kochi.lg.jp/