計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見提出
環境省は6月2日、株式会社斐太工務店が事業者となり、北海道檜山郡江差町で計画されている「(仮称)江差風力発電事業計画段階環境配慮書」に対する環境大臣意見を、経済産業大臣に提出したと報じた。
この事業は、既に江差町の事業実施想定区域面積約156.9haに設置済みの「江差風力発電所」にて、風力発電設備の更新を行うことで、最大で総出力約21,000kW(2,000kW~3,000kW級×最大10基)の風力発電設備を設置するもの。
そして環境大臣意見では、配置等の検討に当たって、既設の風力発電設備等の設置・稼働による環境影響を検証した上で、計画段階配慮事項にかかる環境影響の重大性の程度を整理・反映させるほか、既存道路等を利用すること等で環境影響低減を検討するよう指摘している。
鳥類影響回避で、風力発電設備や配置等の再検討も
また、周辺でオジロワシ等の希少猛禽類の生息が確認されていることから、この影響を回避するか十分に低減できない場合は、風力発電設備や配置等の再検討、対象事業実施区域の見直しと基数の削減を含む事業計画の見直しを行うこととしている。
さらに工事計画について、既設風力発電設備等の撤去工事を行うに際しても、これに伴う環境影響に関する調査をし、予測と評価および環境保全措置を含めた検討を適切に実施することと指摘した。
なお今後は、事業者となる斐太工務店に対し、経済産業大臣から環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価を行うこととなる。
(画像は環境省HPより)

環境省 プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/104070.html