地元農家のわらが燃料
三井造船株式会社の100%子会社であるBurmeister & Wain Scandinavian Contractor A/S(以下、BWSC社)が、イギリス東部のリンカンシャー州のブリッグにて建設を進めてきたバイオマスプラントが完成し、引き渡しを行ったことを発表した。
この発電所は、地元の農家から調達する、わらを燃料とするバイオマス発電所で、発電出力は40メガワット。約7万世帯分の消費電力を賄い、年間で30万トンのCO2排出を削減する。
BWSCは、ディーゼルおよびバイオマス発電施設のエンジニアリングや建設、運転・保守管理まで一貫した事業を世界の各地で展開しており、これまでに世界53カ国の発電施設において、3,500メガワット以上の納入実績がある。
また、2013年には、デンマークの大手年金基金であるCopenhagen Infrastructure Partners(CIP)、およびPension Danmarkと、バイオマス発電所の建設・所有・運営を行う合弁会社BWSC PCL Ltd(BWSC PCL)を設立した。
今回のバイオマスプラントは、BWSC PCLが設立した特別目的会社よりBWSCに発注されており、BWSCは、今後15年間にわたって運転および保守業務(O&M)も請け負うこととなった。
高い技術力で発電プラントを開発
三井造船は、船舶のディーゼルエンジンの技術を活用し、ディーゼル発電プラントや、蒸気タービン発電設備、スタービン・コージェネレーションシステムなど、様々なエネルギー資源を利用した先進的なエネルギーシステムを開発してきた。
その中の1つであるバイオマス発電プラントは、カーボンニュートラルであるバイオマスを三井循環流動層ボイラの主燃料として使用する発電設備。
三井循環流動層ボイラでは種々の燃料を低公害で使用することができ、燃料中に腐食成分が多少含まれていても高温高圧の蒸気を発生できるので、高い発電効率を達成することを実現している。

三井造船株式会社 プレスリリース
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