水素を活用した新たな技術の開発を目指す取り組み
北海道電力株式会社と北電総合設計株式会社は4月5日、2016年度から倶知安町にて、水素を活用した新たな技術の開発を目指す「小規模木質バイオマス発電実証事業」に取り組むと発表した。地域に根ざした再生可能エネルギーの導入拡大に向けたものという。
この実証事業は、林野庁の補助事業に対して、北電総合設計が国立大学法人東京大学および一般社団法人日本森林技術協会との共同で応募し、候補者として選定されたもの。
これまでの木質バイオマス発電の多くは、石炭火力発電と同じく蒸気タービン式発電システムを採用しているが、小規模では発電効率が低下することが課題だった。
燃料電池で発電する“高効率発電システム”構築
そこでこの事業では、木質バイオマスをガス化と改質することによって「水素」を生成し、燃料電池で発電する“高効率発電システム”の構築を目指す。さらに、燃料電池から発生する排熱を全量回収・活用することにより、全体のエネルギー効率向上も目指す。
なお事業の推進に当たって北電は、事業化に関する検討や同社電力系統への連系等に関する情報提供を行い、代表提案者となる北電総合設計は、実証事業の全体調整やガス化炉の設計・製作、設置、試運転データ収集等を行う。
また、共同提案者である東京大学は生成ガスのデータ解析やタール処理方法に関する解析などを、さらに日本森林技術協会は森林バイオマス資源の賦存量調査を行うとのこと。なお、この事業の概要は、下記添付資料に記載がある。
(画像は添付資料より)

北海道電力株式会社 プレスリリース
http://www.hepco.co.jp/info/2016/1200492_1693.html【添付資料】小規模木質バイオマス発電実証事業の概要
http://www.hepco.co.jp/info/2016/__icsFiles/afieldfile/