リチウムイオン電池を蓄電池として使用、容量は40MWh
東北電力株式会社は2月26日、福島県南相馬市小高区の南相馬変電所に設置した大容量蓄電池システムの営業運転を、同日から始めたと発表した。
これは、平成27年4月に一般社団法人新エネルギー導入促進協議会が公募した「大容量蓄電システム需給バランス改善実証事業」の採択を受け、翌5月から設置工事を進めていたもので、リチウムイオン電池を蓄電池として使用し、この容量は40MWhとなる。
実証事業は、気象条件で出力が変動する再エネの導入拡大が進展していることから、同社の中央給電指令所からの指令による充放電制御を行うことで、再エネの出力に起因する供給余剰と需要のバランス改善を図ることとし、この効果について実証するもの。
蓄電池による再エネの導入拡大効果などを検証
運用としては、電力供給が需要を上回る可能性が高いときは蓄電池で余剰電力を吸収し、反対に需要が高まる時間帯には蓄電池から放電することにより、蓄電池による再エネの導入拡大効果(約5万kW程度を想定)などを検証する。
また、蓄電池システムの無効電力制御を用いた、再エネの出力変動に伴うローカル系統の電圧変動の抑制効果についても実証する。この実証試験は、今後約1年をかけて行う予定としている。
なお、このシステムによる導入拡大効果については、経済産業省の要請に基づき、福島県の避難解除区域等における太陽光発電事業者へ優先的に割り当てることとしている。
(画像はプレスリリースより)

東北電力株式会社 ニュースリリース
https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1191223_1049.html(別紙)南相馬変電所大容量蓄電システムの概要(PDF)
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