小型風力発電システム普及へ
2月4日、アース・グループ株式会社は小型風力発電システム「Windera S」の施工・販売開始を発表した。
スペイン・ENNERA社製
「Windera S」はスペイン・ENNERA社製(日本海事協会型式認証番号:TC-0011)。
「Windera S」の仕様は、定格出力3.2kW(6基設置で19.2kW)。直径4.36m、年間エネルギー量6231kWh(平均風速は秒速5m)。発電を開始するカットイン風速が秒速3m。安全確保のため停止させるカットアウト風速が秒速25m。定格風速が秒速11.5m、騒音49.2dB(ハブからの距離25m、風速が秒速8mの場合)となっている。
49.2dBは静かな事務所程度の音(株式会社東京環境測定センター公開値)。
販売価格は設備のみで約2000万円。土地付き設備で2500万円となる。売り上げ見込み概算は、年間平均風速が秒速6mの場合税込320万7600円(予想発電量5万4000kWh)。秒速5mの場合、税込213万8400円(予想発電量3万6000kWh)。
太陽光発電は飽和状態
国内の再生可能エネルギーについては「固定価格買取制度」をきっかけに普及した太陽光発電が主流。貴重なエネルギー源となっているが、飽和状態に近づいている。一方、風力発電は環境、景観への負荷、安全性、コストなどの問題を抱えている。
対策として、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術綜合開発機構)では、現状より30%以上のコスト削減を目指した小型風力発電システムの研究開発を行っている。新技術が採用されることで高品質化と発電システム本体のコスト削減が加速し、個人事業主にも価格的に手が届くものとなった。
2015年度の小型風力発電の固定買取価格は1キロワットあたり55円と高止まりで推移していることも普及への追い風となっている。「Windera S」による小型風力発電が農地や耕作放棄地の有効活用、地方の活性化につながると期待されている。

アース・グループ株式会社プレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/89421