発電ハンドブックも発行
三井住友海上火災保険株式会社と、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社は、バイオマス発電事業に関するリスクについて包括的に補償する、「バイオマス発電総合補償プラン」を開発し、販売を開始することを発表した。
この商品の特長は、バイオマス発電事業を取り巻く、財物損害リスクや利益損失リスク、賠償責任リスク、発電燃料の輸送リスクなどを包括的に補償することである。
また、同時に、バイオマスエネルギーの概要や発電の仕組み、発電事業の課題や事故リスクの分析等について、これから新規参入を検討される方にも分かりやすく解説した「バイオマス発電設備に関するハンドブック」も発行する。
様々なリスクを細かく補償
個別の補償内容は、「財物損害リスク」では、施設内のバイオマス発電設備一式に対し、火災・落雷・風災・水災等の事故による物的損害を補償する。次に、「利益損失リスク」では、バイオマス発電設備が様々な事故で物的損壊を受けたことによる喪失利益や収益減少防止費用を補償するものである。
次に「第三者への賠償責任リスク」では、バイオマス発電設備の所有や使用、管理することで、第三者に身体障害や財物損壊を与えるなどの法律上の損害賠償責任を負担した場合の費用を補償する。
「発電燃料の海外からの輸送リスク」では、発電燃料となる木質チップやパーム椰子殻などの輸送中に生じた、船舶の火災や爆発、沈没や座礁、輸送用具の損害などを補償するものだ。
また、もう1つの商品特長としては、契約者ごとに、補償する条件や保険金額等を、顧客のニーズに合わせて、最適に個別設計することが可能である。
環境にやさしく地域経済活性化にも寄与
バイオマス発電は、気象状況に左右される太陽光や風力に比べて安定的な発電が見込めるものとして、再生可能エネルギー固定価格買取制度の開始後、全国で開発・導入が推進されている。
また、地球温暖化につながるCO2を増加させないこと、廃材の再利用・減少により循環型社会の構築に寄与できること、森林整備による国土強じん化や林業再生による雇用創出、地域経済活性化等の効果も期待できるエネルギーとして、ますます注目が高まっている。
一方で、安定的な発電量を確保するためには、一定品質以上の燃料を安定的に調達し、ボイラー等の発電設備を安定的に運用しなくてはならないという課題もある。そこで、こうした課題を解決するために、今回「バイオマス発電総合補償プラン」を提供したものである。

三井住友海上火災保険株式会社
http://www.ms-ins.com